スタートアップでBtoBマーケティングを担当しているホゲ(@career_hoge)です。
2020年ごろから未経験からWebマーケターになりたい人が急増しており、よく下記のような疑問を目にすることが多くなりました。
- Webマーケティング職の仕事は将来無くなるのか
- Webマーケターは将来性があるのか
いろんな記事やツイートを見ましたが、実際に現役でマーケティングを担当している私からすると現場の感覚と異なる点がいくつかありました。
当記事では、下記の3つについて現役マーケター視点でご紹介させていただきます。
- Webマーケティング職の将来性はどうか
- Webマーケティングの現場の感覚
- Webマーケティング職のトレンド
私自身がマーケティング職に就いているので若干ポジショントークがあるかもしれませんが、できるだけ調査のデータなどを利用して客観的な情報をお伝えできるように意識して執筆しています。
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本記事の内容
【結論】Webマーケティングの仕事は無くならない。むしろ急激に増えていく。
まず、結論からまとめます。
『Webマーケティングの仕事が今後なくなるのか』という疑問に対する答えは、NOです。
むしろ、今後Webマーケティングの仕事は急増・重要性が高まると考えています。
では、なぜ今後Webマーケティングの仕事が急増・重要性が高まるのでしょうか。
近年の市場の流れや具体的な求人数などのデータを元に解説します。
【理由】今後Webマーケティングの仕事が増えると考える理由
『今後Webマーケティングの仕事は急増・重要性が高まる』と考える理由は下記の3つです。
- Web広告市場が急激に伸びているから
- 大企業のデジタルシフト化が加速しているから
- 媒体や施策が多様化したため業務量が増えたから
それぞれの理由について、具体的なデータと数字を元に見ていきましょう。
仕事が増える理由1:Web広告市場が急激に伸びているから
Web広告の市場は現在進行形で広がり続け、今後も急拡大していくと予想されています。
2021年3月10日に電通が発表した「2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」の結果からもWeb広告市場が急激に拡大していることがわかります。
2016年(5年前)の1兆円と比較して、2021年は1.8兆円とほぼ2倍近く市場が拡大していることがわかります。
今やWeb広告は、テレビ広告を超えた最も拡大が著しい市場になっています。
また、SNS広告や動画広告も急拡大しているので、Webマーケティングの媒体が急速に多様化しています。
つまり、過去のやり方では通用しなくなり、新しいWebマーケティングの手法ができているということを意味しています。
わずか5年で市場規模が2倍・1兆円規模の拡大をするのは、おそらくWeb広告市場だけだと思います。
多くの企業が今後も多額のWeb広告費用を投下する = Web広告を運用できるWebマーケターのニーズが高まる
ということになるので、市場の変化に対応して成果を残せるWebマーケティングができる人材の市場価値が高まります。
仕事が増える理由2:大企業のデジタルシフト化が加速しているから
コロナをきっかけに、大企業のデジタルシフト化が加速しています。
例えば、化粧品大手の資生堂は、2021年に下記のような方向転換を発表しています。
- デジタル広告比率を90%以上へ(2020年時点では50%)
- 本社にデジタルトランスフォーメンションチームを発足
- デジタルマーケティングの専門人材を100名採用
参照記事:資生堂、2023年に広告媒体費の90%以上をデジタルにシフト…「今のスピードでは駄目だ」

社会の変化によって、これまでデジタル化に重きを置いていなかった企業も早急に対応せざるを得ない状況になってしまいました。
これまでデジタル化に注力していなかった企業は圧倒的に人材が不足しているため、デジタル化を推し進められる人材を急いで確保している状況です。
実際aaaマーケティングに関する求人数は、IT系企業ベンチャーだけでなく、小売・メーカー系の大企業でも急激に増えています。
デジタルマーケティングができる人材が市場に不足しているので、今後も希少性は高まり続けると言えます。

仕事が増える理由3:媒体や施策が多様化したため業務量が増えたから
先述の通り、媒体の多様化によってWeb広告市場は急激に変化しています。
そのため、Webマーケターは変化に対応した施策を考える必要性が高まっています。

結果的にWebマーケターが考えるべき施策の数や業務量が急増し、単純にマンパワーが不足しています。
企業側はやりたい・やるべきWebマーケティングの業務をたくさん抱えているのに、それをやれる人が足りていないという状況は今後も続くので、Webマーケターの人材としての市場価値は上がり続けると思います。
【注意】Webマーケティングの一部の業務は自動化されているのも事実
ここまで「Webマーケティングの仕事は無くならない・むしろ増える」と解説しましたが、技術の進歩によって一部の業務や分野が省人化されているのも事実です。
例えば、リスティング広告の出稿作業やデータ抽出・分析業務はGoogleによって以前よりも業務工数が削減されました。
以前までは、手動で一つずつタイトルやディスクリプションを設定したり、常に予算額を見ながら調整をしたりしていましたが、現在は自動でタイトルを生成するモデルがあったり、固定の予算額に対して最適化された予算配分で広告を自動出稿することができます。
また、広告運用に関する数値分析は、初期設定を元に自動で収集・分析することが可能になっています。
Webマーケターはその収集されたデータや分析結果を元に既存施策を改善したり、新しい施策を提案・運用していくことに注力すれば良い環境になりました。
上記のように、以前はWebマーケティングの業務内容だったものがAIの台頭によって省人化されている部分もあります。
今後も省人化の流れは進むと思いますが、省人化できる分野は人間が頭を使わなくてもできる分野のみです。
現在の急激な変化のあるWeb業界で、成果や実績を出せるWebマーケターは当然どの企業からも求められる市場価値の高い人材になるでしょう。

では、今後のWebマーケターとして市場価値の高い人材になるためにはどのようなスキル・実績を積めば良いのでしょうか。
【ヒント】市場価値の高いWebマーケターになるために必要なスキル・実績
具体的には、下記の3つを意識することで市場価値の高いWebマーケターになることができると考えています。
- 担当できる業務レイヤーを広げる
- 専門に扱えるチャネルの数を増やす
- 最新の情報を常にキャッチアップする

必要なスキル・実績1:担当できる業務レイヤーを広げる
市場価値の高いWebマーケターになりたい方は、『事業戦略を考えられるスキル』を身につけましょう。
一般的なWebマーケターの業務は、事業戦略担当が考えた予算配分で広告を運用することです。
しかし、広告を運用する"だけであれば"、1~2ヶ月でおおよそのことはできるようになるため、Webマーケターとしての市場価値を上げることは難しいです。
Webマーケターとしての市場価値を上げるためには、単に広告運用できるだけでなく、事業をどのような戦略で伸ばすのか考えて行動できる能力が必要です。
「この人は広告運用は任せられる」ではなく、「この人にマーケティングを任せれば事業が伸びる」という人材になれれば、どの企業からも引っ張りだこの市場価値の高いWebマーケターになれます。
まだ事業戦略を考えた経験がないという方は、ぜひ『ストーリーとしての競争戦略 優れた戦略の条件』を読んでみてください!
Audibleもあるのでまだ利用したことがない人は無料枠を使って聴いてみることを強くおすすめします!
事業戦略はかなり奥が深いので短期間で身につけられるものではありませんが、できるようになれば任せられる仕事が増えて人材としての市場価値も高まります。

必要なスキル・実績2:専門に扱えるチャネルの数を増やす
まだWebマーケターになって間もないという方は、『専門に扱えるチャネルの数を増やす』ことを心がけましょう。
Webマーケターが集客施策を考える際に、SEO / Twitter / Facebook / Instagram / TikTokなど様々なチャネルを検討することになります。
各チャネルで仕様やユーザー層が異なるので、それぞれのチャネルを使いこなすためにはそれなりの知識と経験が必要になります。
一般的なWebマーケターであれば、各チャネルの知識は"それなり"に持っていると思いますが、完璧に使いこなせる人はごく僅かです。
「SEOならhogeさん!」のような専門に扱えるチャネルの数を増やすことで、社内外でプロフェッショナルのようなポジションを確立することができ、Webマーケターとしての市場価値が高まります。

必要なスキル・実績3:最新の情報を常にキャッチアップする
Webマーケターとしての市場価値を高めたい人は、『最新の情報を常にキャッチアップする習慣』を身につけましょう。
先ほどもまとめましたがWeb業界は日々変化しています。
「先月まで得意としてた媒体・チャネルが、全く違うものになった...」ということもよくあります。
常に最新の情報をアップデートしていかなければ、持っている知識が古いままになってしまうので、常に持っている武器を磨き続ける習慣が重要です。

関連記事:【比較】Webマーケティングの仕事に向いている人・向いてない人の特徴【未経験から目指す方法あり】
【傾向】Webマーケティング職に関するトレンド
最後に、参考までにWebマーケティング職を取り巻く傾向についてご紹介します。
2021年時点でWebマーケティング職に関して2つの傾向が大きく顕著になり始めています。
- 未経験から社内で育てる傾向
- スキルのあるWebマーケターに外注する傾向
トレンド1:未経験から社内で育てる傾向
Webマーケティング職に関する1つ目の傾向は、「未経験から社内で育てる」です。
先ほどもまとめましたが、Web広告市場は年々急激に拡大しています。
そのため、会社が抱えている業務とWebマーケターのリソースのバランスが崩れている状況です。
多くの企業がWebマーケターに関する求人を掲載していますが、そもそも転職市場にWebマーケターがいないため採用がうまく行っていません。
結果的に、若い人材を未経験で採用してWebマーケターとして育てようとする企業が増えています
未経験から採用するということは、企業側が教育コストを負担するということになるので費用が膨らみますが、そこに投資してでもWebマーケターのリソースを確保したいと考えていることを意味しています。

トレンド2:スキルのあるWebマーケターに外注する傾向
Webマーケティング職に関する2つ目の傾向は、「スキルのあるWebマーケターに外注する」です。
1つ目の「未経験から社内で育てる傾向」とは真逆で、業務自体を社外に外注する動きになります。
- Webマーケターの採用が上手くいかない
- 未経験からWebマーケターに育てる教育コストを払えない
と考えている企業は、積極的に業務を社外に外注しています。
私自身、企業からWeb広告の運用案件(業務委託)のお話をいただく機会が急激に増えており、外注の傾向が大きくなっていることを肌で感じています。
この傾向は、フリーランスでWebマーケターとして働きたい人にとっては朗報で、より稼ぎやすくなったということを意味しています。
未経験でもしっかりと学習をして実績を残したWebマーケターであれば、個人で仕事を受けられる環境になっているので、今からWebマーケティングスキルを身につけておくのはかなりおいしいと言えます。

【まとめ】Webマーケティングの仕事は無くならない、むしろ今後は重要性が増す
最後に当記事の内容についてまとめます。
「Webマーケティングの仕事が今後なくなるのか」という回答は『Webマーケティングの仕事は無くならない、むしろ今後は重要性が増す』です。
Webマーケティングの仕事が無くならない理由
- Web広告市場が急激に伸びているから
- 大企業のデジタルシフト化が加速しているから
- 媒体や施策が多様化したため業務量が増え、人材確保の課題が見え始めたから
Web業界は急激に変化しており人材不足が顕著なので、今後もWebマーケティングができる人材の市場価値は高まります。
未経験であってもコツコツ努力をしてスキルや実績を身につけていけば、優秀な市場価値の高いWebマーケターになることは可能です。
数年前の未経験エンジニア転職が流行っていたような流れになりつつなるので、
Webマーケターとして働きたい方は、市場が未経験Webマーケターで飽和してしまう前に行動するのがいいかと思います。

求人の増加数を見てもWebマーケターになる難易度は下がりつつあるので、
- 将来食いっぱぐれない職種に身をおきたい方
- 早めに市場価値の高い人材になって高年収になりたい方
- そろそろ進べき道を見定めたいという方
には、Webマーケティングは最適な職種と言えると思います。
(注意)語弊が無いように念のため言っておきますが、「Webマーケターになれる難易度」と「優秀な成果を出せるWebマーケターになれる難易度」は全くの別物です。優秀なWebマーケターになるためにはそれなりの努力・あなたの行動次第なので、その点は忘れないようにしてください。