本記事の内容
- プログラミング思考とは
- プログラミング思考を身につけるための方法
- プログラミング思考を身につけるメリット
筆者のプロフィール
本記事の内容
【定義】プログラミング思考とは
まず前提として、プログラミング思考は下記の3つのスキルで構成されています。
- プログラミング思考:
- ロジカルに物事を考えられるスキル
- 仕様を設計できるスキル
- 再現性がある仕組みを検討できるスキル
これまでは、
「プログラミング = エンジニアだけ勉強すればいいもの」
と言うイメージを持っている人が多いと思いますが、今後は全てのビジネスマンがキャリアアップするために必須のスキルになると考えています。
その理由は、
ビジネス職でもプログラミング思考を身につけてる人と身に付けてない人で実績に格差が生まれる
と考えているからです。
経営企画や営業、CSなどのビジネス職でどのように活用されるかイメージできない人も多いと思うので、具体例を挙げながらどのように使われるか解説します。
ロジカルに物事を考えられるスキル
プログラミング思考を身につけるために必須になるスキルの1つ目は、
ロジカルに物事を考えられるスキル
です。
一般的にロジカルシンキングと呼ばれるものです。
ロジカルシンキングは、ものごとを分解して論理的に組み立てることができる思考力のことを指しています。
ビジネスマンには必須のスキルの一つと言われることが多いので、ロジカルに物事を考えるように意識している人も多いのではないでしょうか。
(あまりいないと思いますが念のため。。)
「ロジカルシンキングとは何…?」という方のため具体例を用いて説明します。
ケース: チームの売上をあげたいと考えている場合
まずは売り上げの構成要素を分解します。
- 売上 = 成約数 × 単価
この場合、売上を上げる方法は、成約数をあげる or 単価を上げるしかありません。
次に成約数をあげる場合は、成約数の構成要素を分解して、どんな打ち手をとる必要があるのか考えます。
- 成約数 = 顧客接触数 × アポイント成約率
上記のケースでは、成約数をあげるためには、顧客接触数を増やす or アポイント成約率をあげる必要があるということがわかります。
ものごとを分解して論理的に組み立てることができるようになると、
- いま自分は何をしなければいけないのか
- 目的達成するために何が必要なのか
などのステップを明確に意識することができるので、より仕事を円滑に進めることができます。
また、他の人に情報を伝える際にも論理的に伝えられた方が伝わりやすいので、チームの人やクライアントとのコミュニケーションもスムーズに進めることができます。
仕様を設計できるスキル
プログラミング思考を身につけるために必須になるスキルの2つ目は、
仕様を設計できるスキル
です。
ビジネス職の方には馴染みがないかもしれませんが、Webサービス・アプリを開発する場合は、実際に開発を行う前に
- そのアプリがどのような機能を持つ必要があるのか(要件)
- どのような場合にユーザーはそのアプリを利用するのか(ユースケース )
- その機能を実現するためにどのような開発を行う必要があるのか(受け入れ条件)
などの仕様を決めることが一般的です。
Webサービス・アプリ開発において、この仕様設計はかなり重要で、成功するかどうかは仕様設計の質によって決まると言っても過言ではありません。
「仕様設計の重要性は分かったけど、プロダクト開発の職種でしか必要ないんじゃないの?」
と思った方もいると思いますが、この「仕様を設計できるスキル」はビジネス職でも頻繁に使います。
例えば、下記のようなケースは「仕様を設計できるスキル」を用いた具体例になります。
新規事業を立ち上げる場合
- 事業のコンセプトを決める
- ステークホルダー・ユーザーを洗い出す
- 事業を立ち上げるために必要なタスクとその期限を決める
新規事業立ち上げの際のコンセプト設計やプロジェクト管理などは、まさに「仕様を設計できるスキル」を活用するいい例です。
プロダクト開発と同様、コンセプト設計やプロジェクト管理の質が低いと、新規事業が成功する確率は極端に下がるのはイメージできると思います。
新しいチームのマネージャーになる場合
- チームの目標を決める
- チームメンバーの特性を把握する
- チームの成果が最大化するための配置を決める
新しいチームを率いることになった場合も、「仕様を設計できるスキル」のスキルを使います。
新チームでスタートする場合は、一番最初にチームの目標やメンバーの特性を把握して、どのように配置すれば成果が最大化するかを考えます。
チームの目標が的外れだったり、メンバーを適材適所で配置できなかった場合はチームが崩壊していくので、最初のチーム設計はかなり重要です。
日頃のタスクをこなす場合
- タスクの完了条件を決める
- 完了条件を満たすために、誰に確認・連絡する必要があるか把握する
- 完了条件を満たすためのサブタスクとその期限を決める
普段行っているタスクをこなす場合も「仕様を設計できるスキル」を利用することで、より効率的にタスク消化することができます。
どのような状態になればタスクが完了したと言えるのか(=タスクの完了条件)を決めて、その条件を満たすためのタスクを決めます。
このタスクの完了条件が不明確だと、
「自分はタスクが完了したと思って上司に提出したけど、全く的外れなアウトプットだった」
という残念な結果になります。

最初は「仕様を設計できるスキル」と聞いてピンとこなかった人も、
チームマネジメントや日頃のタスク管理などの例を通じてより身近に感じれるようになったと思います。
全てのケースに共通するのは、最初の設計がミスると残念な結果になるということです。
特にマネージャーポジションに付く人はマストで持っていなければいけないスキルになるので、今後キャリアアップをしたい方には絶対に身につけて欲しいスキルの一つと言えます。

再現性がある仕組みを検討できるスキル
プログラミング思考を身につけるために必須になるスキルの3つ目は、
再現性がある仕組みを検討できるスキル
です。
エンジニア職の特性だと思いますが、
エンジニアの方は、同じ作業をすること(無駄な作業)・システムでミスを検知でいないことを極端に嫌う傾向が強いです。
その結果として、「再現性がある仕組みを検討できるスキル」を身につけているエンジニアが多いです。
では、ビジネス職ではどのようなケースで「再現性がある仕組みを検討できるスキル」を活用するのでしょうか。
ビジネス職で「再現性がある仕組みを検討できるスキル」を活用する場合は下記のようなケースです。
毎日Excelで成果レポートを作成する業務を担当している場合
- 再現性がある仕組みを考えられる人
- マクロやテンプレを作成して、できるだけミス無く・作業工数を下げる仕組みを作る
- 再現性がある仕組みを考えられない人
- 「面倒だな…」と思いながら毎日同じ作業を繰り返す
新人の教育を担当している場合
- 再現性がある仕組みを考えられる人
- 自らマニュアルを作成して、同時多発的に新人教育ができる仕組みを作る
- 再現性がある仕組みを考えられない人
- 各新人に口頭で仕事内容を伝える時間を作る
再現性がある仕組みを考えられる人は、次回以降も使い回せることを前提に物事を考えているので、徐々に作業工数が軽減していきます。(仕事が楽になっていく)
一方で、再現性がある仕組みを考えられない人は、何度も同じことを繰り返すので、いつまでも作業工数は減りません。
また工数が減るだけでなく、全て人力で作業を行うので常にヒューマンエラーのリスクを考慮する必要があります。
前者はミスするリスクを極限まで減らして大量のタスク完了させられるのに対して、後者はミスする可能性も高いし、少ないタスクしか完了できないということです。
上記の状況から見ても、どちらが市場価値の高い人材かは一目瞭然かと思います。
「再現性がある仕組みを検討できるスキル」があるかどうかで、成果を出せるか決まるので、キャリアアップしたいビジネスマンには必須のスキルといえると思います。

【メリット】プログラミング思考を身につけることのメリット2つ
ここからは、プログラミング思考を身につけることのメリットを2つご紹介します。
- マネジメント層に抜擢される
- キャリアアップの転職をして年収をあげられる
また、ビジネス職の方では、まだまだプログラミング思考を身につけている人が少ないです。
早めに身につけておくことでポジションを取れる可能性が高いはずなので、若いうちに身につけて良いポジションに抜擢されるような準備をしておくことをおすすめします。
マネジメント層に抜擢される
プログラミング思考を身につけることのメリット1つ目は、
マネジメント層に抜擢される可能性が上がる
です。
プログラミング思考は、新規事業立ち上げやチームのマネジメントなどのケースで必須のスキルになります。
結果として、プログラミング思考ができる人がより上の役職やマネジメント層に抜擢される可能性が高まります。
運よくマネジメント層に上がれたとしても、プログラミング思考を持ってない状態ではいい成果は見込めません。
たまたま運よく結果が出たとしても再現性がないので、状況や環境が変われば悪い結果になる可能性が高いです。
今いる会社でどうして実績を出したい方や出世したい方は、まずプログラミング思考を身につけることを強くおすすめします。
ちなみに年功序列で自動的に上の役職に就いてしまった人が多い会社では、プログラミング思考を持ってる人が少ないと思うので、この思考法を持ってるだけでかなり働きやすい環境を作れると思います。

キャリアアップの転職をして年収をあげられる
プログラミング思考を身につけることのメリット2つ目は、
キャリアアップの転職をして年収を上げることができる
です。
「マネジメント層に抜擢される可能性が上がる」ということは、
キャリアアップに繋がり、結果として年収が上がるきっかけにもなります。
同じ会社のままで年収を上げることは難しいと思いますが、
次の転職の際にマネジメント経験があると自信を持って言うことができれば、間違いなく年収は上がります。
またプログラミング思考を身につけておけば、
環境や事業が変わっても再現性がある思考をできるので、次の転職先でも成果を出し続ける可能性が高まります。
実際、私の友達2人(27歳と29歳)は簡単なWebアプリを作るプログラミングスクールに参加した6ヶ月後に転職をして年収を1.3~1.8倍にしています。
プログラミング思考を身につけることは、キャリアアップや年収を上げる転職のきっかけになるので、20代のうちに身につけておくべきです。
プログラミング思考を身につけるための方法
結論から言うとプログラミング思考を身につける方法は、
実際にWebサービス・アプリを作ってみる
が一番オススメです。
Kindle本などで学ぶこともできますが、
「プログラミング言語とは何ぞや」という人が読んでも使えない知識しか身に付かないと思うので、あまりおすすめはできません。
本を購入して使えない知識を身につけるのであれば、
プログラミング学習サービスやプログラミングスクールの体験に参加した方が、より短時間で効率的にプログラミング思考を身につけることができます。
最近では、NoCodeサービスなども出てきているので、NoCodeでサービスを開発してみることもおすすめです。
最初は意味が分からず苦労すると思いますが、その苦労があるからこそ「できるだけ無駄なことをしないようにしよう!」という気持ちが生まれて、徐々にプログラミング思考が身に付くようになります。

プログラミング思考を身につける際の注意点
ただし、ここまでプログラミング思考について読んでみて、
「よし!とりあえず無料でプログラミングを勉強してみよう!」と思った方は下記に注意してください。
注意するポイントは、
- 目的は「プログラミング思考」を身につける
ということです。
プログラミングをを学ぶことで「プログラミングスキル」と「プログラミング思考」の2つを身につけることができますが、難易度が異なります。
- プログラミングスキル:
- コード書ける・Webサービス・アプリの開発ができる(難易度高い・数年単位)
- プログラミング思考:
- 設計ができる・再現性がある仕組みを検討できる(難易度低い・1~2週間)

プログラミングスキルを高めるのではなく、
- プログラミング言語を使って簡単なアプリを作り切る
- どのような流れでアプリを作っているのか実体験を作る
ことが最終的なゴールです。
アプリを作り切ることで、プログラミング思考を身につけることができるので、気楽な気持ちでアプリを作ってみてください。
【無料あり】プログラミング思考を身につけるためおすすめ教材
この章では、実際にプログラミング思考を身につける際におすすめの教材を3つご紹介します。
プログラミング思考を身につける方法 = 実際にWebサービス・アプリを作ってみる
と解説しましたが、今回オススメする教材を使うことで実際に簡単なWebサービス・アプリを作れるようなるのでぜひ参考にしてみてください。
基本的に無料で使える教材がほとんどなので、あなたのやる気があるうちに行動するのがオススメです!
【基本無料】Progate
Progateは、全くコードを学んだことがない人に最適なプログラミング学習サービスです。
初心者が挫折しにくい設計になっているので、待ったプログラミングを知らない人でも問題なく学習を始められることが特徴の一つです。
基本無料で、学習を進めると月額980円の料金が必要になります。
Progateでは、様々なプログラミング言語を学習することができるので、「どの言語を勉強してみようかな」と悩んでいる人には最適なサービスだと思います。

【無料】NoCode School
NoCode Schoolは、ノーコードYouTuberのしんじ(@__shinji__)さんが運営しているチャンネルです。
コーディング無しでWebサービスやアプリを開発できるNoCodeサービスの使い方や実際の開発フローなどを解説しています。
プログラミングが全くわからない方でもイチからWebサービスやアプリが作れるようになるので、プログラミング思考を身につけるきっかけとしてはオススメなチャンネルです。
注意点として、
コーディングを知っている必要はないですが、DBの設計やUI・UXの知識を全く知らないと結構難しいと思うので、できれば同時並行でKindle本を読み漁ることをお勧めします。
【無料体験会あり】CodeCamp
公式サイト: https://codecamp.jp/
CodeCampは、完全オンライン型のプログラミングスクールです。
CodeCampの特徴
- 現役エンジニアの講師が完全マンツーマンサポート
- オンライン完結型なので場所を選ばず自由に学習可能
- 累計30,000以上の方が受講している大手のプログラミング学習サービス
0からWebサイトやアプリを作れるような力を身につけるカリキュラムが充実しています。
また、オンラインで現役エンジニアからマンツーマンレッスンを受けることができるので、初心者が挫折しないようなサポート体制も魅力的です。
信じられないかもしれませんが、数万円のお金をかけてプログラミングスクールに通っているのに実際に学習開始して数日すると勉強をやめてしまう方がほとんどです。(2016年にテックキャンプを受講した経験より)
そのため、現役のエンジニアからマンツーマンのサポートを受けれる体制が整っていることは初心者にとってかなり大きなメリットになります。
CodeCampには無料の体験レッスンがあるので、「早めにプログラミング思考を身につけたい!」と考えている方は、独学で始める前にCodeCampの人に学習の進め方を無料で相談してみることをオススメします。

また、無料体験レッスンを受けると実際にCodeCampを受講する際に10,000円OFFのクーポンをもらうことができます。
- できるだけ安くプログラミングを学習したい
- なるはやでプログラミング思考を身につけたい
という方は、ぜひCodeCampの無料体験レッスンを受講してみてください。
プログラミング思考を身につけて市場価値をあげよう
今回は、
- プログラミング思考について
- プログラミング思考を身につけるための方法
- プログラミング思考を身につけるメリット
について解説しました。
私の経験上、「この人優秀だな」と思う人のほとんどはプログラミング思考を身につけています。(独学やスクールで学習してる)
プログラミング思考があるからこそ、
- このチーム・プロジェクトで自分が何をしなければいけないのか
- 今後のキャリアのためにどんな準備がいるのか
- できるだけ楽に仕事を回すためにはどんな仕組みが必要なのか
などを考えられることができ実績を作りやすくなるので、結果的にキャリアップに繋がるケースが多いです。
「私は営業一本で働くんだ!」という人もいると思いますが、
営業以外に別のスキルや実績があった方が間違いなくキャリアアップには繋がるので、同時並行でプログラミング思考を身につけておくことをオススメします。

この記事を読むまで、「プログラミング = エンジニアだけ勉強すればいいもの」と思ってた方の考え方が少しでも変わっていたら嬉しいです!