本記事で解決する疑問
- 「とりあえず3年働く」は本当に正しいのか
- 「とりあえず3年働く」論者が抱えている勘違い
- 「とりあえず3年働く」論者が今日から行動すべきこと
会社の上司や先輩に転職相談をすると、
- とりあえず、3年は働くべき!
- 3年は働かないと一人前になれない!
- 今辞めるのは損!
と言われることが多いのではないでしょうか。
しかし、「とりあえず3年働く」論は、本当に正しいのでしょうか。
それに対する私の答えはNoです。
ではなぜ、世の中には「とりあえず3年論」が広まっているのでしょうか。
そこには「とりあえず3年」論者が抱えているか4つの勘違いがあるからだと考えています。
当記事では、「とりあえず3年」論者が抱えている下記の勘違いについて解説します。
- ある程度年数を重ねて続けないと何も身につかない(年数と経験は比例する)
- すぐ辞めるのは諦め癖・逃げ癖が付く
- 在籍期間が短いことが次の転職に悪影響を及ぼす
- その会社で一人前にならないと次の会社ではやっていけない
転職経験者と転職未経験者では、見えている景色が全く異なるため「とりあえず3年」論に対して180度違う回答になると思います。
定年まで新卒で入社し会社で働き続けるという方は全く関係ない情報なので、ここで当記事を閉じてOKです。
ただし、今後転職する可能性が1%でもある方には重要な考え方なので、この機会に勘違いを正すようにしましょう!
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転職未経験者の方は、転職から入社までの具体的なステップをまとめた記事もあるので、是非チェックしてみてください!
本記事の内容
【前提】"3年"という数字には何も根拠はない。時間と能力は比例しない。
新卒や入社2年目の人が、会社や大学の先輩に転職の相談をすると
- とりあえず、3年は働くべき!
- 3年は働かないと一人前になれない!
- 今辞めるのは損!
と言われることが多いと思います。
しかし、"3年"という年数に対して、ほとんどの人が根拠を持っていないはずです。
それでも「とりあえず3年は働いた方がいい」と言われるのは何故でしょうか。
「とりあえず3年働くべき」と考えている人は、下記の4つの勘違いをしているからです。
とりあえず3年論者の勘違い
- ある程度年数を重ねて続けないと何も身につかない(年数と経験は比例する)
- すぐ辞めるのは諦め癖・逃げ癖が付く
- 在籍期間が短いことが次の転職に悪影響を及ぼす
- その会社で一人前にならないと次の会社ではやっていけない
【分析】「とりあえず、3年は働いた方がいい」と考えている人が抱えている勘違い
「とりあえず3年働くべき」論を唱えている人は、4つの勘違いを抱えています。
この勘違いは、実際の転職市場やキャリア論とは乖離しているので、早めに勘違いを正す必要があります。

勘違い①: ある程度年数を重ねて続けないと何も身につかない(年数と能力は比例する)
「とりあえず3年働くべき」論者が抱えてる勘違い1つ目は、『ある程度年数を重ねて続けないと何も身につかない』です。
年数と能力は比例していると考えがちですが、正直年数と能力はほぼ関係ありません。
ポジションの違いはあれど、社会人2年目と社会人3年目、社会人10年目と社会人20年目で能力にほとんど大差がないことを見れば一目瞭然です。
確かに、年数を重ねることで経験値が貯まるので、トラブルなくプロジェクトをやり遂げられる可能性は上がります。
しかし、その能力はその会社でプロジェクトをスムーズにやり遂げられる能力であり、他の会社でもできるかは別問題です。
今の会社で定年までずっと働き続けるのであれば、その選択肢はベストかもしれませんが、他の会社で働く可能性が少しでもあるのであれば、あなたのキャリア向上に対して効率の悪い時間を過ごしていると言えます。
結局のところ、重要なことは、会社で働く年数ではなく、どんなことができるのか(能力)です。
ここを勘違いしていると、
とりあえず3年、とりあえず5年...
と意思決定する瞬間を先延ばしにして、手遅れの状態になるので注意が必要です。
ちなみに、基本的に環境を変えずに働いていると社会人歴に比例して能力の成長速度は鈍化していきます。

勘違い②: すぐ辞めるのは諦め癖・逃げ癖が付く
「とりあえず3年働くべき」論者が抱えてる勘違い2つ目は、『すぐ辞めるのは諦め癖・逃げ癖が付く』です。
確かに「すぐ辞めること = 逃げ・甘え」と捉えてしまう人にとっては、諦め癖や逃げ癖というデメリットのみ注目が行きがちです。
しかし「すぐ辞めること = 損切り」と捉えれば、ポジティブな印象に変わります。
当然、諦め癖や逃げ癖ががついてしまうことは、あなたのキャリアにとってマイナスです。
現職や転職先で良い機会に巡り合っても、チャンスを掴めない・良い結果を出せない可能性が高まるからです。
一方で、
- 成長が鈍化している場合
- この会社の未来を信じられなくなった
と思いながらも働いているということは、沈没していることを知っているのにそのまま船に乗り続けているのと同じなので、損切りして次のステップに進むことの方が重要です。
- その会社や環境で働くことが苦痛
- このまま働いていても理想のキャリア実現できない
と感じた場合は、損切りをして次のステップに移るという選択をしない方が悪影響を及ぼします。
「すぐ辞める = 逃げ・甘え」と思ってる人は、あなたのことを思った発言ではないので完全無視でOKです。

勘違い③: 在籍期間が短いという評価を気にする
「とりあえず3年働くべき」論者が抱えてる勘違い3つ目は、『在籍期間が短いという評価を気にする』です。
「新卒1年目で辞めるのは転職の際に悪い印象になる」ということを気にする人がいると思いますが、それは完全に思い込みです。
確かに新卒1年以内に辞めた場合、辞めた背景を聞かれることはあると思います。
しかし、そんな質問をされるのは、転職活動の面接の時だけです。
もし書類や面接で落ちたとしたら、それは在籍期間の問題ではなく、あなたの能力の問題です。
すぐ辞めた理由や背景を話したら、理解してもらえることの方が多いと思います。

勘違い④: その会社の仕事を一人前にこなせたら次の転職先でもやっていける
「とりあえず3年働くべき」論者が抱えてる勘違い4つ目は、『その会社の仕事を一人前にこなせたら次の転職先でもやっていける』です。
まず前提として、「その会社で一人前に仕事がこなせること」と「次の転職先で仕事ができること」は全くの無関係です。
会社ごとでルールや環境・働く人が異なるので、その会社で一人前にこなせたとしても次の会社で結果を残せるかは別問題です。
重要なのは、『あなたは何ができるのか・結果を出せるのか』ということのみです。
結果を出せるかどうかは、社会人歴ではなく、日々の業務の中で自分の頭で考えて行動することでしか身につけることはできません。
自分の頭で考えて行動することができれば、入社3ヶ月の人でも一人前に仕事を回せるはずです。
「今の会社で一人前に仕事を回せるようになったから転職しよう!」と考えている人は、仕事を回せるようになった要因が経験なのか、あなたのスキルなのか区別して考えましょう。
もし仕事を回せるようになった要因が経験値によるものであれば、次の転職先で通用しない可能性が高いので注意しましょう。

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【アドバイス】今まで「とりあえず3年」を信じて、行動していなかった人が今日からやるべきこと
ここまで読んでみて、
「やばい...。とりあえず3年を信じて、だらだら働いてた...。」
と思ってしまった人もいるでしょう。
そんな『今日から何かを変えるための行動をしたいけど、何をしたらいいか分からない』という人向けに、未来のあなたのキャリアを変えるための今日からできる行動をつご紹介します。

今日からできる行動①: 理想のキャリアを考えること
未来のあなたのキャリアを変えるための今日からできる行動1つ目は、『あなたの理想のキャリアを考えること』です。
- 今後どのような人生を過ごしたいか
- 将来どんな人材として働きたいか
- 何歳までにどれくらいの収入が欲しいか
など、あなたの理想のキャリアを考えることから始めましょう。
理想のキャリア(ゴール)を決めることは、今あなたが何をすべきなのか決めるために重要だからです。
「若手のうちは、今任せられた仕事をがむしゃらにやり遂げることが大事」
と考えている人も多いと思いますが、その努力が最終的なゴールに結びついていなければ、その仕事に費やしている時間は無駄になるかもしれません。
「ゴールを決めずに闇雲に頑張る = ただ彷徨っている」ということになるので、まずはあなたの理想のキャリア(ゴール)を決めるところから始めましょう。
あなたの理想のキャリアを考える上で、
- 本当は自分が何をしたいのか分からない...
- 将来どんなキャリアを歩みたいのかイメージできない...
という方は、ぜひキャリア支援サービスのプロに相談してみることを強くおすすめします。
あなたがどんな人なのか、どんな思考を持っている人なのか、を徹底的にヒアリングした上で、あなたの理想のキャリアを考える壁打ち相手になってくれます。
どのキャリア支援サービスもオンラインで初回無料相談を受けることができます!

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今日からできる行動②: 職務経歴書をアップデートすること
未来のあなたのキャリアを変えるための今日からできる行動2つ目は、『職務経歴書をアップデートすること』です。
他の記事でもご紹介していますが、職務経歴書を定期的にアップデートして、あなたがやってきたことを振り返る時間をとることを強くオススメしています。
そう考える理由は、
- 直近の仕事内容を振り返ることができるから
- あなたの実績を客観的に把握することができるから
- 次にどんな成果を残せばいいか見通すことができるから
です。
なんとなく仕事をして、なんとなく評価されているだけだと、いざ業績や働く環境が変わった際に次の一手を打つことができなくなります。
会社の仕事に忙殺されていると、あなたの仕事ぶりや実績を振り返る時間がないので、定期的に職務経歴書をアップデートしてあなたの実績を振り返る習慣を身につけましょう。
もし今時間があるという方は、騙されたと思って今すぐ職務経歴書を書いてみてください。
職務経歴書の内容をスラスラ書けた場合は、定期的に実績や仕事内容を振り返る時間を持てているということになるので、このペースで振り返る時間を持ち続けてください。
一方で、何を書けばいいか分からない、書く内容が思いつかない、という場合は、振り返る習慣を持っていないということになるので、今日から始めていきましょう。

今日からできる行動③: 今の市場価値を把握すること
未来のあなたのキャリアを変えるための今日からできる行動3つ目は、『今の市場価値を把握すること』です。
現時点であなたの実績が転職市場でどのように評価されるのか把握することがとても重要です。
市場価値を把握することで、あなたが思っているキャリアの評価と転職市場の評価を照らし合わせてギャップを把握することができるからです。
例えば、『現職で年収800万円・実績をそこそこ残している』と自分に対して評価している人がいる場合を見てみましょう。
いざ転職活動をして、『年収1,000万円・管理職』と良いオファーもらえた場合は問題ないです。
一方で、特筆すべき実績はないので、『年収600万円・一般的なポジション』という今よりも悪いオファーしかもらえないケースもあります。(こちらのケースの方が多い)
20代~30代前半で「自分のキャリアには年収600万円の評価しかされない」と気づけた場合は、そこから巻き返すことはできます。
しかし、30代半ばで初めてその事実を知ってしまった場合は、巻き返す"時間"が残っていないので、かなり悲惨な状況と言えます。
そんな悲惨な状況に陥らないようにするために、答え合わせのような感覚で定期的に市場価値を把握することを強くオススメします。
余談ですが、『自分の市場価値を把握する方法が分からない...』という方は、スカウト型の転職サービスを使ってみてください。
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スカウト型の転職サービスは、あなたの職務経歴書をスカウト型の転職サービスに登録しておくことで、企業側から転職オファーをもらうことができます。
オファーの数が多ければ、『あなたの欲しいと思っている企業が多い = 市場価値が高い人材』、オファーの数が少なければ、『あなたの欲しいと思ってる企業が少ない = 市場価値が低い人材』と判断することができます。
関連: 【時間がない人必見】現職のまま転職活動を効率的に行う方法
ちなみに、オファーの数が少ない場合は、
- 実績やスキルが足りないので、明日からの働き方を変える必要がある
- その業界・職種では評価されないので、別の業界・職種に方向性を変える必要がある
などの次の一手が見えてきます。
【まとめ】「とりあえず3年」ではなく、自分の意思でキャリアをつくろう
当記事では、下記の2つについて解説しました。
- 『とりあえず3年』と思ってる人が抱えている勘違い
- 『とりあえず3年』と考えてる人が今日からできる行動
1回以上転職をすることが当たり前の時代では、漠然と「とりあえず3年」と考えて働いていることは、あなたの理想のキャリアを形成する上で足かせになってしまう可能性が高いです。
まずは自分の目で転職市場がどうなっているのか、どんな人材が転職市場で評価されるのか確認した上で、自分のキャリアを自分で決めましょう。

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