転職活動を進めるうえで、書類選考に通過したものの面接に落ちることは少なくありません。不採用になったときに「自分のどのような部分が悪かったのか」「失敗した部分を今後の転職活動に活かしたい」といった理由から、見送りになった理由を聞きたい方もいるでしょう。
結論、面接に落ちた理由を企業側へ聞くこと自体は問題ありません。むしろ、面接に落ちた理由は聞くべきです。なぜなら、良質なフィードバックを得られる可能性があるためです。とはいえ、企業へ落ちた理由を聞く際には、マナーやポイントを押さえることが欠かせません。
この記事では、面接で落ちた理由によくある例から企業へ問い合わせるときのマナー、不採用になった理由を聞く際の例文までを解説します。面接のフィードバックを受ける方法を実践し、次回は内定を得られるように対策しましょう。
面接で落ちた理由を聞くことについて気が引けるのであれば、転職エージェントを利用しましょう。面接後に必ず担当者が面接のフィードバックを教えてくれます。業界最大級の求人数と丁寧な対応が強みのdodaがおすすめです。

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面接で落ちた理由によくある例7つ
面接で落ちた理由によくある5つの例として、次の内容が挙げられます。
以下では、それぞれの例について詳しく解説します。
志望動機や企業理解が浅い
志望動機や企業理解が浅い場合、面接で落ちやすくなります。企業は自社に対して理解度が高い人材を求めているため、どの企業にも共通していえる志望動機を並べても面接官に好印象を与えられません。
例えば、「〇〇業界で力を発揮したかった」「〇〇領域へ積極的に参入している御社で活躍したい」など、他社でも話せる内容が多い回答では、面接官に理解度が浅いと思われるでしょう。
志望動機や転職先を選んだ理由に深みを出したい方は、その企業の理念や思いと自身のこれまでのキャリアを絡めた内容にすることが大切です。
逆質問がなく熱意や意欲を感じられない
面接の最後には、求職者から企業側へ逆質問する時間があることが一般的です。逆質問は企業のことを知るだけでなく、転職したい思いをアピールする場でもあります。
逆質問をする際に、待遇面や就労時間などの調べればわかる内容を聞くと、面接官に「自社に関心がない」と思われます。また、給与や有給休暇などのことを聞きすぎることも、待遇だけで企業を選んでいる印象を与える恐れがあるため、控えたほうがよいでしょう。
逆質問では、自身が転職後に活躍したいことを面接官に知ってもらうことが重要です。そのため、「どのような勉強をしておけばいいですか」や「活躍している社員が共通して持っているスキルはなんですか」といった前向きな質問をすることがおすすめです。
転職理由がネガティブ
転職理由がネガティブな場合も、面接で落とされる原因の一つです。仮に人間関係が原因で退職したとしても、「上司とそりが合わなかった」と直接的に伝えると、協調性がない人といった印象を面接官に与える恐れがあります。
転職理由を伝えるときは、ネガティブな理由であったとしても、できるだけ前向きな内容に言い換えることが大切です。例えば、前述したように人間関係が原因の場合、「チームで一丸となって仕事ができる環境に身を置きたい」といったように伝え方を工夫すると、ネガティブな印象を和らげられます。
コミュニケーション・表現力に課題があった
面接で落ちる理由として、コミュニケーション・表現力に課題があったことも考えられます。
コミュニケーションでいうと、面接官が質問したことに対して的を得た回答ができていないときに課題があるといった印象になります。表現力であれば、笑顔や元気がないとマイナスイメージになりやすいでしょう。
面接は合否に直結する選考になるため、緊張することは仕方ありません。緊張したときのコミュニケーション・表現力に課題を感じる方は、転職エージェントが用意する面接対策をくり返し受けることをおすすめします。
もし、個人で転職活動を進める場合は、家族や友人などと面接練習を重ねることが大切です。
経験やスキル不足
経験やスキル不足の場合も、面接に落ちる理由の一つです。企業側は面接時に求職者の人間性やコミュニケーション能力はもちろん、経験やスキルもチェックしています。
例えば、専門用語を使っても会話を理解しているか・業界の課題について話したときに会話へついてこれるのかなどを確認するケースがあります。また、専門職であれば実務をどれくらいできるのか質問を受けるケースが少なくありません。
特に、求人の必須条件に「経験年数〇年」や「〇〇領域の知見がある」と記載してる場合は、経験やスキルがどの程度あるのかを見られていることも心に留めておきましょう。
マナーや身だしなみの問題
マナーや身だしなみに問題があると、面接で落ちやすくなります。面接官の多くは求職者の見た目で人となりを判断する傾向にあり、第一印象が悪いことが原因で不採用となる方も少なくありません。
マナーに関しては、入退室が雑だったり言葉遣いが悪かったりするとできていないと判断されます。身だしなみにおいては、スーツの着こなしが乱れていたり(シャツが出ている・シワがある)、髪型を整えていなかったりすると乱れていると評価を受けます。
それぞれの対策をする場合、マナーは面接練習で改善することが大切です。身だしなみは、転職希望先へ訪れる前にトイレなどで服装や見た目に乱れがないのかをチェックするとよいでしょう。
短期離職などネガティブな経歴がある
短期離職などのネガティブな経歴がある場合も、面接で落ちやすくなります。
企業は求職者を採用する際に、やる気を持って長く勤められる人材なのかを確認します。理由は採用したものの短期離職されると、企業側にとって教育にかけた時間と採用コストの採算が合わなくなるためです。
特に、ネガティブな経歴のなかでも短期離職はマイナスイメージになりやすく、「忍耐力がない」「協調性がない」と思う面接官は多くいます。
とはいえ、やむを得ない事情で前職を短期離職する場合もゼロではありません。もし、短期離職したあとに転職活動する場合は、なぜ短期で辞めてしまったのかを理由を踏まえて伝えることが重要です。
例えば、体調を理由に短期離職した方であれば、療養中なのかすでに回復しているのかを伝えると面接官に安心してもらえるでしょう。
面接で落ちた理由をどうしても知りたい場合、聞いても大丈夫?

面接で落ちた理由を聞くことは問題ありません。今後の転職活動に活かせるフィードバックをもらえるケースもあるため、積極的に聞きましょう。
企業の人事担当者は面接で多くの求職者を見ているからこそ、何が良くて何が悪いのかを客観的に評価できます。
しかし、人事担当者は採用業務で多忙を極めており、企業から必ず返信があるとは限りません。不採用にした理由を企業側が求職者へ回答しなければならないといったルールもないことから、返信がくる確率は1割程度と思っておきましょう。
面接で落ちた理由を聞く場合は、人事担当者へ選考を進めてもらった点についてお礼を述べつつ、どういった部分が合否に影響したのかを質問するとよいでしょう。不採用になっているとはいえ、丁寧なやり取りを心がけることが大切です。
面接に落ちた理由を聞く際のマナー
面接に落ちた理由を聞く際は、下記のマナーを守ることが欠かせません。
上記のマナーを守らずに面接に落ちた理由を聞くと、人事担当者から返信をもらえる可能性が低くなります。さらにマイナスイメージを与える原因となるため、マナーは必ず守りましょう。
以下では、3つのマナーについて詳しく解説します。
聞くのは「不採用通知をもらった直後」がベストタイミング
面接に落ちた理由を聞くベストタイミングは、不採用通知をもらった直後です。人事担当者は多忙な場合がほとんどのため、必要以上に連絡する行為はマナー違反といえます。
そのため、不採用通知をもらったタイミングでお礼を述べつつ、面接で落ちた理由をうかがうとコミュニケーションコストを必要以上にかけなくて済みます。
ほかにも、不採用通知をもらった直後に面接に落ちた理由を聞くべき理由として、日数が空くと適切なフィードバックを得られなくなる恐れがあるためです。人事担当者のなかには、1日に複数の採用面接に携わる方もいます。
求職者一人ひとりの選考内容を明確に思い出せないケースもあり、不採用通知が届いてから数日過ぎると、フィードバックをもらえる可能性が低くなります。面接に落ちた理由を知りたいなら、不採用通知が届いたその日に返信を入れることが大切です。
メールで丁寧に依頼するのが基本
面接で落ちた理由を知りたいときは、メールで丁寧に依頼することが基本です。間違っても、電話をかけたり直接訪問したりする行為は控えましょう。これらの方法で面接に落ちた理由を聞くと、人事担当者の時間を奪う行為となるため、より印象が悪くなります。
面接に落ちた理由をメールで聞く際には、次のポイントを押さえておきましょう。
- 不採用になったことについて残念な気持ちを伝える
- 今後の面接で至らなかった点を改善したいことを伝える
- 返信を強制するような言い回しを控える
どのようにメールを送るべきかわからない方は、下記のリンクからメールの例文を確認してみましょう。そのまま使用できるテンプレートのため、文章を考えることが苦手な方でも安心です。
聞く内容は「改善に活かしたいため」という姿勢で
面接に落ちた理由を聞くときに、言葉不足では人事担当者に「不平不満を言いたいだけなのでは」と思われるかもしれません。そのため、不採用になった理由を聞く際には、今後の転職活動で活かしたいといった前向きな姿勢を伝えることが重要です。
例えば、「なぜ落ちたのでしょうか」と質問すると感情的になって連絡していると思われてしまい、人事担当者から適切なフィードバックをもらいにくくなるでしょう。
不採用になった理由を質問する場合は、「今後の転職活動で今回の課題を克服していきたい」といった一文を添えると、改善する姿勢が見えるため、人事担当者から返信がくる可能性が高まります。
面接で落ちた理由を聞く際の例文
面接で落ちた理由を聞く方法は、主に2点あります。
なお、基本的には面接で落ちた理由を電話で聞くことは推奨しません。電話をすると人事担当者の時間を奪う行為となってしまい、迷惑をかけるリスクがあります。
その点、メールなら人事担当者が手の空いたタイミングで確認できるため、迷惑に思われずに済みます。以下では、面接で落ちた理由を聞く方法を例文付きで解説します。
メールで問い合わせる
面接で落ちた理由を聞くおすすめの方法は、メールで問い合わせることです。企業の採用担当者は忙しいため、メールの方が返事率が上がります。
丸々コピペOKな文例はこちらです。
(会社名)株式会社
採用ご担当者様
いつもお世話になっております。
先日貴社にて面接を受けさせていただきました(名前)です。
不採用ご連絡の旨、承知いたしました。
貴社への志望度は高く、貴社の一員として頑張りたい気持ちが強かっただけに残念です。
もしよろしければ、私の至らなかった点についてご教示のほどいただけますでしょうか。ぜひ自身の課題として、今後に活かしていきたいと所存です。
ご多忙のところ、わがままなお願いかと存じますが、何卒宜しくお願い申し上げます。
以上です。失礼いたします。
(署名)
私が実際に企業の面接に落ちたときに送っていたメールの文面のままです。少なくとも1割の企業からの返信はありましたので、再現性は高い文面です。
メール作成のポイントは下記の3点です。
- 志望企業に入りたかった旨を伝える。
- 「不採用理由」ではなく「至らなかった点」と置き換える。
- 多忙なことを承知していると伝える。
必ず応募企業に失礼のないように気をつける必要はあります。いくら落ちた企業とはいえ、同じ業界を受けているのならば、今後どのような形で関わりを持つかは分かりません。
この文面なら、まず心配はありませんのでコピペして使ってください。
電話で問い合わせる
まずはじめに、電話で問い合わせることはおすすめしません。
自分自身も面接に落ちた企業に電話したくありませんし、採用担当者が電話に出てくれるとも限りません。どうしても電話でなければいけない、という理由がない限り電話での問い合わせは電話しないほうが無難でしょう。
もし私が電話で問い合わせるならば、下記のような文面で問い合わせます。
お世話になっております。先日御社で面接を受けさせていただいた(名前)と申します。
先日面接をご担当いただきました(名前)様はいらっしゃいますでしょうか?
〜電話口が変わる〜
お世話になっております。先日は面接ありがとうございました、(名前)です。先ほど御社より不採用通知を受け取りまして、第一志望だっただけに悔しいです。
もし差し支えなければ教えていただきたいのですが、私の足りなかった点はどちらになりますでしょうか?今後の面接に活かしたく、教えていただけると大変ありがたいです。
もう一度言っておくと、電話での問い合わせはしない方が無難です。相手側も不採用者から電話がかかってくるのは稀なパターンなので驚かせてしまいますし、相手の時間も奪ってしまいます。
また、メールが返ってこないから、催促の電話をするのも辞めましょう。心象が悪くなってしまいます。
面接のフィードバックが返ってくるのは、企業側の善意なので返ってきたらラッキーくらいで思っておきましょう。
面接で落ちた理由を聞いて企業から返ってきた返信メール例
筆者が企業に面接で落ちた理由を聞いて、実際にきた返信を2通紹介します。内容は多少いじっていますが、実際にこんなメールが返ってきました。
◯◯様
先日は面接にお越しいただきありがとうございました。面接を担当しました◯◯です。
◯◯様との面接では、営業で培った能力やコミュニケーション能力が感じられ魅力的でした。しかし、弊社で働くとなった場合の将来の方向性や求める人物像とは少し合っていないのかなとも思ってしまいました。
あくまで私自身の見解であることと、◯◯様の能力に優劣をつけるものではなく、弊社の方向性との重なりを判断したうえでの結果のことご了承ください。
(以下略)
(中略)
弊社では面接結果についてのいかなる問い合わせもお答えかねます。せっかくご連絡いただき、大変申し訳ございませんが、ご理解賜りますよう宜しくお願いいたします。
しっかり面接で落ちた理由を教えてくれた企業と、決まりで開示できない企業から返信をもらいました。
このように何らかの形で返信がくるかもしれません。ぜひ問い合わせをしてみてください。
これ以上落ちたくないなら!面接通過率を上げる方法
転職活動をするうえで、書類選考は通過するものの、面接で不採用になる方は少なくありません。面接通過率を上げるためには、面接練習をくり返すことが重要です。
どれだけ魅力的な志望理由や自己PRを考えられたとしても、面接官に転職したい思いが伝わらなければ無意味です。近年では、YouTubeやSNSなどで面接ノウハウの動画を視聴して理論を学ぶ方もいるものの、知っているだけでは活かしきれないことがほとんどです。
面接練習は必ずしも転職エージェントのようなプロに依頼する必要はなく、家族や知人に手伝ってもらう方法でも効果があります。面接に受かるためのポイントはいくつかあるため、下記の記事で詳しくチェックすることをおすすめします。
面接のフィードバックや面接練習したいなら転職エージェントがおすすめ
面接に落ちた理由を自分で聞くのは面倒ですが、転職エージェント経由の応募であれば簡単に聞くことができます。
転職エージェント経由で面接を受けた人は、担当のキャリアアドバイザーに連絡してみましょう。なぜ不採用になったのかだけでなく、面接時に好印象だった部分もヒアリングしてくれます。
もし、転職エージェントなしで転職活動を進めているのであれば、利用をおすすめします。転職エージェントでは、次のような支援を受けられます。
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まとめ

面接で落ちた理由を聞いてもいいかを心配する必要はありません。せっかくのチャンスを無駄にしないように、積極的に企業に質問しましょう。
自分が不採用になった理由が分かれば、次の面接で改善して活かすことができます。自分では気づけない点をフィードバックをくれたりするので、成長にも繋がります。
今後の転職を有利に進めたい方は、転職エージェントの利用も検討しましょう。面接に落ちた理由も転職エージェントが代わりに聞いてくれるので安心です。
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