転職活動について勘違いをしている転職未経験方へ。
一度も転職を経験したことがない人と転職経験がある人では、転職に対する考え方は実態と大きく乖離しているケースが多いです。
例えば、転職未経験の人は、転職について下記のような思い込みをしているケースが多いです。
- 転職活動は、本格的に転職を意識してから開始するもの
- とりあえず3年…
- 転職エージェントに登録するのは、すぐに転職したい人だけ
しかし、実際に転職を経験しバリバリ活躍している方から話を聞くと、100%間違いということがわかると思います。
実際に私も2回転職をしていますが、100%間違いと断言できます。
私の同期を見てもこのような勘違いをしている人と実情を正しく判断できる人で二分化されていることを実感しています。
今回ご紹介する勘違いをなくして転職市場や転職活動の実態を正しく把握することができれば、
今後のキャリアへの不安や転職活動への漠然とした不安を解消することができます。
当記事では、「1回目の転職で失敗する人に共通している勘違い10つ」をご紹介します。
本記事の内容
- 転職未経験者が持っている勘違いを10つ解説
- 最初の転職で失敗しないためのポイントをご紹介
- 転職エージェントをうまく使い倒すことが大事
筆者のプロフィール
本記事の内容
1回目の転職で失敗する人に共通して持っている勘違い10つ
転職未経験者には、「転職 = 怖い・リスク」のような負のイメージがあるかもしれませんが、
実際に転職活動をしてみると勘違いだったと実感すると思います。
今の変化が大きい時代では、何もしないことがリスクなので、世の中の変化に合わせながら自分のキャリアや生き方を柔軟に変えていけるようにしましょう。
今回ご紹介する勘違いはの内、2つ以上当てはまるものがあったら、今すぐ何かを変えるアクションを取ることをおすすめします。
では、早速「1回目の転職で失敗する人に共通して持っている勘違い」を見ていきましょう。
1. 転職活動は、本格的に転職を意識してから開始するもの
まず、1つ目の勘違いは、「転職活動は、本格的に転職を意識してから開始するもの」です。
- 今は転職したいと思ってないから転職活動の必要はない
- 転職活動は、転職したいと思ってからやればOK
と思ってる人は、注意です。
結論から言うと、
- 転職活動は定期的に行うもの
だと考えています。
前提として、私なりの転職と転職活動は下記のようなものと考えています。
- 転職 = 理想の生き方やキャリア(ゴール)に近づくための手段
- 転職活動 = 理想の生き方やキャリア(ゴール)に近づくための手段の確認・現状とゴールのギャップを把握するための行動
私自身、転職未経験の時は「転職を考えてる1年前くらいに相談すれば準備は大丈夫」と思っていました。
しかし、いざ実際に転職活動をしてみたら状況は全く違いまいした。
その時は社会人3年目の時に外資系Saas企業の採用に応募したのですが、書類で通過しなかったのです…。
「今の自分の実力では行きたいと思える企業も選ぶことができないんだ…」
とかなり落ち込んだことを今でも覚えています。
一方で、
「もしこの事実に気づくのが後3~5年遅れていたらもっと絶望してただろうな。」
という気持ちも同時にありました。
そこからは
- 今の自分の市場価値がどの程度なのか
- 現職でどんなスキルや実績をつける必要があるのか
- 次はどんなキャリアステップを狙えばゴールに近づくのか
などを定期的に転職エージェントの方や企業の採用担当と直接相談をしています。
自分の理想の生き方や現実とのギャップを測ることに目を逸らしていると、いつの間にか時既に遅しの状態になります。
そして最終的には自分の理想の生き方に対して妥協( = 何となくそれなりの理由をつけて無理に幸せと感じさせて過ご)していくことになるケースが多いです。
そのような状況になるリスクを少しでも減らすためには、
定期的に転職活動を行い、ゴールとのギャップを把握したり、細かく軌道修正を行うことが不可欠です。
2. 転職はスキルや実績をつけてからだからまだ先
20代半ばの友人に転職を勧めるとよくある返答が
- 転職活動よりもまずは実績作りから
- 今の職場でスキルを身につけてから転職活動をしたい
です。
実際、評価されるスキルや実績がない(市場価値が低い)と有利な条件で転職を進められない可能性は高いのです。
そのため、「転職はスキルや実績をつけてからだからまだ先」という気持ちも一理あります。
ただし、
身につけようとしてるスキル・実績が転職市場で本当に評価されるかどうか確認を取ること
を先に行うようにしてください。
例えば、
転職に"有利になりそう"という思い込みで、総額6万円をかけてFP2級の合格を目指そうとしている人がいるとします。
この人の場合、理想のキャリアにFP2級を持っていることが何も影響しない場合、受験勉強にかけたお金も時間も無駄になります。
転職エージェントの方に相談したら、実は「ITパスポート」や「宅建」のような資格の方が転職では有利になるといったケースもあります。
「転職はスキルや実績をつけてからだからまだ先」と考えている方は、
- 転職エージェントに相談・確認 → スキル・実績づくり → 転職活動
の順番が最も効率的でベストな流れです。
今から身に付けようと思っているスキルや実績が本当に転職市場で評価されるのか、まず先に転職エージェントに相談してみてください。
実は資格はいらず、本を数冊読んだだけの最低限の知識があれば問題ないといったこともあります。
相談をしてみた結果、資格や実績があった方が100%有利に働くことが把握できたなら、現職や副業で資格獲得や実績を作ることに専念すべきです。
「スキルや実績をつけてから」と考えている方は、今後の転職を有利に進めるために
- 今後どんなスキルを身につける必要があるのか
- 今からどんな実績を作ればいいのか
などのキャリア設計を事前にエージェントの方を行うことをおすすめします。
3. 今の環境に不満がないので、転職活動はしなくていい
- 職場は人がいいから転職活動する必要がない
- 今の仕事が楽しいから転職する気はない
と思ってる方は「転職することが目的」となっている可能性が高いので注意してください。
先ほどもまとめましたが、転職と転職活動の定義は下記の通りです。(hogeの考え)
- 転職 = 理想の生き方やキャリア(ゴール)に近づくための手段
- 転職活動 = 理想の生き方やキャリア(ゴール)に近づくための手段の確認・現状とゴールのギャップを把握するための行動

そして、転職活動は定期的に行うことに意味があります。
現職で理想の生き方やキャリア(ゴール)に近づけている実感があるのであれば、正しい方向に進んでいるということなので問題はないです。
ただし「今の環境に不満がないから」という理由で働き続けている人は、いつの間にかゴールから遠ざかっていても気づかない可能性が高いので注意してください。
定期的に転職活動を行うことで、
- 今やっていることは正しい方向に向かっているのか
- 現時点での自分の市場価値はどうなのか
- 次の転職を有利に進めるために今何をすべきなのか
明確にすることができます。
また、不満に思うことが起きてから転職活動を行うのではなく、不満に思った時にはすぐに転職できる状況にしておくことが重要です。
そのような理想の状況にするために、転職未経験の人は一度転職活動をしてみて、転職活動の実態を事前に把握しておくことをおすすめします。
余談ですが、私の経験上「この人と働けて幸せだな」と思った人は、ひっそりと転職活動をしていて数ヶ月後にキャリアアップの転職をしてしまうといったケースが多いですw

4. 転職活動は大変・そんなにすぐには決まらない
- 転職活動は面倒だし、すぐに内定をもらえたりしない
と思ってる方も多いかもしれませんが、勘違いです。

もちろん、転職活動自体は楽なものではないです。
自分の理想の生き方やキャリア(ゴール)を考えたり、自分の本心に向き合ったり、書類の準備をしたりと、やるべきことは多いです。
関連: 【全5ステップ】初めての転職活動の不安を解消する転職活動のロードマップ【保存版】
ただし、転職活動をすると意外とすぐに次の転職先は決まります。
新卒採用と比べると、中途採用の方が簡単に入社できるイメージがあります。
理想としているレベルの良い条件で転職できるかはあなたの市場価値・実力次第ですが、想像しているよりも転職のハードルは低いはずです。
コロナの影響で今後2~3年の間で状況が大きく変わる可能性はありますが、まだ売り手市場(企業側が採用したい数の方が多い状況)です。
関連: 【転職未経験向け】20代の転職でエージェントを使うべき理由【失敗しない選び方】
5. 自分には自信のあるものが無い
転職活動で前向きになれない人は、
- 自分には転職で有利になるような強みがない…
- 他者に誇れるような実績やスキルがない…
といった勘違いをしていることが多いです。
私自身も、転職エージェントに相談する前までは、
- 自分の強みは何だろう…
- いざ転職したいと思った時に何をアピールすれば…
- 自分は転職市場で評価されるのか
という不安を持っていました。
しかし、転職エージェントに相談に行ったことがきっかけで、
自分の強みやアピールポイントや今後実績をとして積み上げる必要があるポイントを理解することができました。
頑張って働いたことがある経験がある方には、絶対に強みやアピールポイントはあります。(断言)
「自分には強みやアピールポイントがない」と思っている方は、強みやアピールポイントがないのではなく、見つける方法を知らないだけです。
他者に客観的に評価してもらうことで、強みやアピールポイントを見つけやすくなるので、転職エージェントに相談してみてください。
「これまで仕事の手を抜いていた…」という方は、何かしらやり方を変えていく必要があります。
今後自分は何をすべきかを明確にするために、先に転職エージェントの方と相談して方向性を決めておくことをおすすめします。

6. 転職すれば全てが解決する
- キャリアアップをしたくて転職する人
- 年収をあげたくて転職する人
- 現職の働く環境が悪くて転職する人
- ライフステージに合わせて働くために転職する人
転職の理由は人それぞれです。
ですが最も注意して欲しいことは、
- 転職自体はあくまでも理想の生き方やキャリア(ゴール)に近づくための一つの手段
ということです。
転職することで、働く環境や仕事の内容、人間関係は変わることは間違い無いですが、転職先でどう働くかはあなた次第です。
「転職すれば何かが大きく変わる」と思っている方が多いですが、1週間もすれば転職先で働くことは普通になります。(実体験)
「今の環境が嫌だから転職したい」という場合、転職することが一つの解決手段にはなりますが、転職先で同じようなケースで状況を変えるのはあなたです。
関連記事: 転職後に活躍する人・活躍できない人の特徴を解説 (後日公開)
7. 大企業は転職に有利
- 大企業で働いているから転職に有利
- 有名企業でそれなりの評価をもらえてるから転職はうまくいく
と考えている方は、かなり見当はずれな考えをしているので注意です。
あの世界のトヨタでさえ、「終身雇用は難しい」と社長が直々に発表しています。
転職で重視されることは、「ネームバリューで」はなく、「あなたの市場価値」です。
具体的には、
- 入社後にどれだけ売上・利益を生み出せる可能性があるか
だけです。
あなたが入社後に売上を伸ばせるかどうか判断するのに、「大企業出身」「有名大学出身」などの要素は判断材料になりません。
また、企業内の評価が良かったとしても、その企業内での評価でしかないので、いざ外に出た時にあなたの実力が評価されるとも限りません。
「大企業で働いているから転職に有利」という考えを持っているのであれば、数年後に手遅れになり後悔する可能性が高いので、今すぐ考え方を改めた方がいいでしょう。
数年後に手遅れになって後悔したくない方は、若いうちから自分の市場価値を定期的に把握する習慣を身につけることをオススメします。
関連記事: 現時点の市場価値を正確に把握することの重要性を解説(後日公開)

8. とりあえず3年…
20代前半(特に新卒1~2年目)の方だと
- とりあえず"3年は"働いてみようと思ってる
- 短い期間しか働いてないと転職の時に不利になる
と思ってる方が多いですが、この考え方は完全に間違いです。
前提として、重要なのは「働いた期間」ではなく、「そこで何をしたのか」です。
確かに「連続して数ヶ月で辞めている」などのケースは、「内定を出してもすぐに辞めてしまうかも…」とあまりいい印象を持たれないことが多いです。
しかし、辞めると決めた理由やスキル・実績があれば(市場価値が高ければ)正直関係ないことが多いです。
実際私のケースでは、直近の会社は10ヶ月ほどで辞めましたが、年収は120万アップの条件で採用してもらうことができました。
また、「とりあえず"3年は"」という考え方は、将来のキャリアについて考えることを先延ばししていることと同じです。
- 何となく3年間働く
- 3年後にこんなキャリアにしたいから今こんなスキル・実績を積むために働く
では、「3年後にこんなキャリアにしたいから今こんなスキル・実績を積むために働く」の方が、3年後に全く違う結果になっています。
今日時点で「とりあえず3年は働こう」と思ってる人は、
とりあえず先に自分のキャリア設計をしてから、その会社で働くのか、どんなスキル・実績を積む必要があるのか考えてみてください。

関連記事: 現職のままスキル・実績を積む4つの方法(後日公開予定)
9. 内定をもらったら転職しなきゃいけない
9つ目の勘違いは、
- 転職活動をして内定をもらったら絶対に転職しなければいけない
- 転職エージェントに登録・相談をしたら、強制的に転職活動をやらなきゃいけない
- 今すぐ転職したい人しか転職サイト・エージェントに登録しちゃいけない
です。
結論から言うと、
最終的に転職をするか決めるのはあなた次第なので内定をもらっても転職しない
という選択肢もあります。
実際に転職活動をしてみると
- 年収が想定よりも低かった
- 重視していたポイントが満たさないかもしれない
- 他の企業も採用面談を受けてみたい
など、内定をもらったけどイマイチ決めきれないということもあります。
内定を承諾するのに迷った場合は、無理に承諾する必要はありません。
採用側も前向きな形で入社してもらえなければ意味がないと思っていることが多いので、お互いにとってデメリットが大きいです。
内定をもらった後、入社の承諾に迷った場合は、丁寧にお断りすれば問題ありません。

10. 転職エージェントに登録するのは、すぐに転職したい人だけ
最後の勘違いが、
- 転職エージェントに登録・相談をしたら、強制的に転職活動をやらなきゃいけない
- 今すぐ転職したい人しか転職サイト・エージェントに登録しちゃいけない
です。
今すぐに転職したい人しか転職エージェントに登録してはいけないということはありません。
実際に私も現時点で12社ほど転職サイト・エージェントに登録していますが、今は転職面接に行くことはありません。

関連記事: 実際に利用している転職サービス12つ(後日公開予定)
また、転職エージェントに相談したら必ず転職しなければいけないということもありません。
転職未経験者には、転職エージェントに相談するのは敷居が高いかもしれませんが、実際に相談してみると意外とフランクにキャリア相談にのってくれます。
転職エージェントの方は、
- 将来のキャリア設計
- 自分の市場価値を高めるために何をすべきか
を明確にするための壁打ち相手になってくれます。
また実際に転職活動をして内定をもらえた場合は、
「内定をもらえた = あなたを採用したいと思ってくれる企業がある」
ということなので、内定をもらえることを確認できただけでもかなり大きな成果や自信にはなります。
今後、キャリアアップの手段としての転職を複数回することが主流になるはずなので、
現時点で転職する気がない方も、早いうちからいつでも転職できる準備を進めておくことをオススメします。
関連記事: 転職エージェントのオススメの使い方(後日公開)
【結論】思い込みではなく実際に自分で体験して、転職活動を進めていくことが大事
今回は、「1回目の転職で失敗する人に共通している勘違い10つ」ご紹介しました。
転職未経験者と経験者の間には間違いなく大きな情報格差があります。
勘違いや思い込みで転職活動の一歩を踏み出せないでいると、数年後に手遅れになる可能性もあります。
ご紹介した10つの勘違いのうち、1つでも当てはまるものがあったら、
- 転職経験者に実体験を聞いてみる
- 転職エージェントに無料のキャリア相談をしてみる
- 転職サイトに登録してスカウトが届くか確認してみる
などの行動に移してみることをおすすめします。
誰でも最初は転職未経験者なので、必要以上に不安に思うことはありません。
今日からできることはたくさんあるので、できることから着実に行なっていきましょう。